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『池袋交差点24時』は音楽部門で1位をとるくらいだから、かなりの勢いでグレーゾーンを取り込んでいる。最近のコレクターズのオーディエンスも男の客が随分、増えた。
となると、公式グッズをつくる際、普通は、万人にうけるものをつくろうという話になる。
ところが、加藤ひさしと古市コータローは絶対にそういうことはしない。『池袋交差点24時』のトークと同じく、結果、大衆にうければいいわけで、最初から、マーケティングを信用しない。それよりも自分たちのこだわりを貫く。
今回、彼らが公式グッズに打ち出したコンセプトは「微妙なおみやげ感覚」。たしかに『池袋交差点24時』グッズがお洒落だったら、そっちの方がかえって微妙だ。
Pシャツ、のし紙に包まれたベンベ手ぬぐい、エクトプラズマ坊やが描かれたジャケットに入ったCD-R。どれも底知れぬ面白さと濃さが漂っている。しかもCD-Rはいつもの3倍の70分を収録。内容はポッドキャストにのせられない(藤井フミヤもツボにはまったという)「コリコリ事件」。もはやグレーゾーンを狙うとか、そういうレベルの話ではない。むしろ、初心者を拒絶するかのような3点セットだ。まるでグッズが「一見さんお断り」といってるようだ。うっかり製作費の一部を出したぼくは、グッズを見てちょっとあせってしまったが、しかし、今では、このグッズこそ「マニアックな話がマスをのみ込んだ『池袋交差点24時』の真骨頂」だと思っている。
(文/森内 淳・スタジオ・エム・オー・ジー 代表)
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